先日、行きつけの園芸店を訪れたとき、クリスマスには定番の「ポインセチア」が半値セールで売られていました。
ポインセチアが半額のワケ
これからクリスマスを迎えるのに、なぜ?と疑問は深まるばかり。また、正直なところ買おうか買うまいか迷っています…。
ポインセチアは「ユーフォルビア属」
そもそもポインセチアはトウダイグサ科のユーフォルビア属。多肉植物を趣味としている人ならピンとくるかもしれませんが、「ハナキリン」とか
「オベサ」「ホリダ」なんかの仲間です。
なんとも多様なグループだなと思わずにはいられませんが、ということは多肉植物のユーフォルビアと栽培方法は近いということ。だとすると、気になるのはこの寒い季節の対処法。
ユーフォルビアは寒さに弱い
多肉植物のユーフォルビアを育てる人ならきっと、「ユーフォは寒さに弱いからねぇ…」と、性質を感覚的に知っていると思います。それを裏付けるように、『はじめての多肉植物』のユーフォルビア頁[*01]には、
冬越し
寒さに弱い種類が多いので、室内の日当たりのよい場所に置き、冷気に当てないようにする。保温設備のない場所では、夜間は覆いをかけるか、室内の暖かい場所に移動させるとよい。
とあります。
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では、その温度とはどのくらいなのでしょうか。今度は「観葉植物1000」のユーフォルビア頁[*02]を紐解いてみます。
温度と冬越し
理想的には20~25℃が適温であるが、前後5℃の範囲内が栽培適温。冬は水を控えれば、5~8℃で越冬できる。
書かれている通り、5~8℃は一般家庭でも割と高めの温度。関東の比較的暖かい場所でなら室内で越冬できるとは思います。
クリスマス前にポインセチアを枯らしてしまう…。それはきっと寒さが原因
ポインセチアはクリスマス前の雰囲気を盛り上げるために置かれることが多いはず[*03]。けれど、本当のところポインセチア本人(?)にとっては冬は生きづらい季節であるのかもしれません。
世間でも、クリスマス前に枯れてしまう…という「事故」が多発しているようです。
クリスマスが終わっても楽しみたい!「ポインセチア」の育て方 – NAVER まとめ
クリスマスが近づくと、よく見る植物と言えば、赤と緑が鮮やかなポインセチア。キレイな色なので、パっと目に入りますよね。寒い季節に出回りますが、メキシコ、中央アメリ…
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葉を色づけるために短日処理をされ、温室で美しく育ったポインセチア。この寒い時期、外に置かないほうが良いのは当然のこと。
よって、用途も限られてくるわけで、店内の日の当たる所であったり、部屋の一角でクリスマスを演出するしかありません。
「クリスマス=ポインセチア」という矛盾
また、クリスマスが目前に迫ったいま、クリスマスを過ぎてしまえば売れ残るだろう植物を残しておく意味は大してありません。
これほどまでに「ポインセチア=クリスマス」という印象を結びつけられた植物です。期間が過ぎてしまえば、見向きもされなくなってしまう…。その結果、売れるときに売ってしまおうという流れで安くなっていたのでしょう。
結論としては、安くなっていたワケは、クリスマスというイベントと、使われる植物の矛盾がひとつの要因なのだろうと…。
派手な花は若い人から敬遠される
また、近年は自宅に派手な花や植物を置かない傾向にあり、キンアカチックな眩しいほどの赤い花を置くのは敬遠されがち。そこで「プリンセチア」など、比較的色の抑えられたポインセチアがあるのですが、インテリアコーディネートには考えどころです…。
そもそも、クリスマスの植物として認知されたものを、クリスマス後の部屋でも観たいとはなかなか思いませんよね、単純に考えて…(^-^;。ポインセチアを販売する側はもう少し時代にマッチした、より良い切り口を見出してほしいものです。
それでもうまく育てられたなら!
それでも、せっかく買ったのなら翌年も枯らさずに、しかも鮮やかな色の葉を付けさせたい!…と思うのは大変に素晴らしいこと。いろいろと調べると短日処理など困難はいくつかありそうです。
けれど、丁寧に栽培し、翌年も鮮やかな葉がつくのはきっと嬉しいものです。インテリアにおいても上手く扱えば部屋を彩る美しい植物なのには間違いありません。次にまた安くなっているのを見かけたら、挑戦しようかなぁ…。