ブームの流れが速くて、実店舗と多肉植物関連本に乖離が発生してる!?

僕にはいま、付き合って2年目になるお連れ様(彼女)がいるのですが、先日、こんなことを言うんです。

「杢太郎とハナシを合わせたいから、読んでほしい植物の本とかってある?」

と。

売り場のラインナップと実用書の品種にズレが来てる!?

彼女にはどんな本を渡せばいい??

どうやらこの数か月間、お連れ様を放置プレイし、秋植え植物ばかりを構っていることが気に入らないご様子なのです。
それなら仕方があるまい。
このオレ様がこれでもかと音を上げるくらい、植物を教えてやるわい!
…そう意気込み、何か良い本はないかと多肉本をいくつか開き、パラパラと読む。

ここで気づいたのです。

現在、オレ様のカマっている植物のほとんどが、掲載されていないことに!
そうなのです。
多肉植物ブームの到来により、「多肉植物」関連の書籍が数多く発行されたのは、2014年頃から2016年頃のこと。

内容的にはベンケイソウ科などの普及種に少しだけのコーデックス…といった構成の書籍が他も多数。
種類紹介に至ってはどの本も似たり寄ったりで、現在の流行に追いついていないのです。

では、現在流行している植物とは何なのか。

ひとつはコーデックスなど「塊根植物」と呼ばれる根や幹が太った植物群
もうひとつは南アフリカ産の球根植物を主体とした「ケープバルブ」など。
これらは「珍奇植物(ビザールプランツ)」にも数えられ、見慣れない植物のために園芸店も扱いに苦慮しているとかいないとか…。
が、すでに大きな売り場面積を誇る園芸店に足を運べば、上記の植物たちが「多肉植物」コーナーを占領している真っ最中なのです…。

本屋にある実用書はもはや使えない…!?

つまりは何が言いたいのかといえば、多肉植物というカテゴリー内での流行の変遷が早いのです。
それゆえに数年前の実用書ではカバーできない種類の植物が続々と登場
そんな変化に対応するには、ネットの一部情報を閲覧するか、いくつかの書籍や雑誌を横断し、栽培方法を探し当てるほかないのです…。
もっとも、ケープバルブを記述した国内での書籍は皆無で、あったとしても球根植物関連の本を読み漁るか、一般の書店では購入できない書籍を手に入れるしかありません。

藤川史雄さんのケープバルブを扱った「UNDERGROUNDS」

なぜ紙の本を勧めるのか

ここまで読んで、なぜ専門の書籍が必要なのか、疑問に思う方もいらっしゃるのではありませんか。
この時代、わざわざ紙の本を買わずともインターネットで検索すればあらゆる情報が出に入るのではないか、と…。

確かに植物を育てるうえで、だいたいの栽培方法はネットを探せばカバーできます
スマホが普及しているような時代に重い本を開いてじっくり読むなど、労力のいる時代遅れの作業なのかもしれません。
けれど僕は、紙の栽培書には「向こうから情報がやってくる」部分が多いのだと考えています。
逆に言えば、ネットはこちらから探しに行かなければなりません。

どういうことか。

例えばいま流行している「アルブカ コンコルディアナ」。
葉が螺旋状にねじまき、そのユニークなフォルムからファンが急増している南アフリカ自生の球根植物です。

この植物の栽培法をインターネットで検索すれば、おおよその情報を得られ、特段不自由はしないはずです。
けれど、それ以上の情報はなかなか出てこない

アルブカにはおよそ100もの種類があり、それぞれ大きさや形状、花姿にも違いがあります。
有名なものでは「Albuca humilis」や「Albuca spiralis」。
これらをネットで閲覧していると、関連する種類は一度に1~2種類しか把握できないはずです。
しかし、一定の情報が含まれる紙の本であれば、アルブカに近縁のユリ科の植物までも「こんな植物もあるんだ」とまとめて知ることもできるのです。
パラパラとページをめくれば、音速で写真に目を通せる
おや?っと思った植物でページを開けば、また新たな発見がある
だから紙の本は面白いのです。

求ム!「多肉植物」を網羅した本!!

先日、面白い本に出合いました。
タイで発行されている「ไม้อวบน้ำ SUCCULENTS」という本なのですが、日本で流通している、多肉植物と部類される植物が網羅(*01)
例えば、先にも書いたような南アフリカ産の球根植物もバッチリ掲載されているのです。
けれど日本には、このくらいの情報量を持った書籍はほぼ皆無
国際多肉植物協会さんの写真集があるとはいえ、球根植物までカバーできていません。

では、雑誌はというと…。

先日発売された園芸ガイドの多肉植物特集は、ほとんどが球根植物の紹介でした。

2019年1月発売の「趣味の園芸」も多肉植物特集のようなのですが、果たしてどのようなラインアップで組むのでしょうか…。

このように、雑誌などでは断片的に新しい多肉植物を紹介しています。
が、先ほども申したような、あらゆる植物を紹介し、網羅する「紙の本」のメリットを享受できません。

多肉植物ファンは今も増えています。
しかし、実用書にあるような普及種が店頭にはなく、並ぶのは珍奇植物の類
興味を持って、いざ珍奇植物を買ってもそれをカバーできる書籍がない
この矛盾はいつ解消されるのでしょうか…!?

お連れ様にはタイの多肉植物本のようなものを渡して、1ページ1ページごとに植物ウンチクを語りたいもの(*02)です。
…ますます嫌われそうですが(;’∀’)。

この記事の脚注

  1. なのですが、タイ語が読めず、インスピレーションで内容を推し量ったのです(笑)  []
  2. 植物を覚えるのが苦手な人は、この方法がかなり有効です。僕も彼女に付き合ってもらいましたが、1品種ごとに説明していくと、案外頭に入るものです []

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