ある日の午後。
職場でテレビを見ていると「ルクリア」が登場。
そう、趣味の園芸のテレビ放送です。
ルクリアってどんな植物?
「におい桜」とも呼ばれます
ルクリアとは「アッサムニオイザクラ」とも呼ばれ、愛らしいピンク色の花が咲く植物。
その形から「桜」が連想され、一般的には「ニオイザクラ(におい桜)」と呼ばれることが多いです。
ユリの花に似た甘い香りがするのも人気の理由だったり…。
番組内では、園芸研究家の金子さんが伊豆の神社にルクリアが生えている!と紹介。
ルクリアは庭植えにすると大きくなる花木です
静岡県伊東市にある「神祇大社」では、お正月頃の約1か月間、10株のルクリアが境内で満開になり、参拝客を楽しませています。午前中に日が当たる東向きの場所に植えて10年。今では樹高3mを超えるまでに成長しました。毎年ピンクの明るい景色をつくり、香りもよく、参拝客にとても好評です。
寒さには弱い…
実はこのルクリア。
原産は中国のアッサム地方で、比較的暖かい高山地に生育しています。
ゆえに日本の寒い気候条件下では露地栽培が難しく、霜に当たってしまえばすぐに枯れてしまいます。
原産地は、夏が冷涼で冬は暖かい地域なので、特に日本の蒸し暑い夏は苦手です。夏は涼しい半日陰で管理しましょう。また、冬は凍らない程度の防寒が必要です。
引用元: ルクリア(アッサムニオイザクラ)とは – 育て方図鑑 | みんなの趣味の園芸 NHK出版
趣味の園芸の金子さんも放送内で仰っていましたが、神祇大社に植樹して大樹になったのは、この霜の降りにくい温暖な気候によるもの。
関東圏で庭木として花を咲かせるというのは珍しいことなのでしょう。
僕もルクリアを栽培しようと、群馬県のとあるアパートのベランダに置いていました。
ところが12月を目前としたころ、樹の勢いが弱まり一瞬にして花を落としたのです…!
乾燥気味で栽培するのがコツと言われるものの、水遣りは最低限行っていたし…。
急激に冷える季節は室内での観賞がベストなようです。
神祇大社へ寄ってみた
大室山観光圏に神社はある
そんなルクリアのある「神祇大社」。
伊豆めぐりの道中、ちょうど道脇に存在することを発見。
せっかく伊豆に来たのならと観に行ってきたのです。
訪れたのは2017年のクリスマス直前。
行ってビックリだったのですが、伊豆のグランパル公園のド真ん前に「神祇大社」はあるのです。
大室山周辺観光圏の中心地となるのでしょうか。
アクセスは良好です。
正月に見頃を迎えるルクリア
駐車場に車を停め、境内を突き進み、社殿の前に立つと…。
結構、咲いています!
正月にピークを迎えるといわれるのも納得の花の開き具合。
まだまだ蕾も多く、見頃はこれからという感じ。
「におい桜」の香りは…?
ちなみに「におい桜」という名前が広く認識されているルクリア。
花の香りはというと…。
あまりしません。
花の近くに鼻を寄せて[*01]みてやっと「あっ、ルクリアの甘い香りがする!」という程度です。
ルクリアに詳しい職場の上司は、近所迷惑になるほど匂うんじゃないかと予想していましたが、そこまでの香りはありません。
花の種類や、株、花の時期にもよるとは思います。
もしかしたら正月のピーク時には、ふんわりと香りが漂っているのかもしれません…!
ここまで見事なルクリアはあまり見られない
それにしても太い幹。
植樹されてから10年…。
園芸店の店先で売られているルクリアを思うと、この太さは感激に値します。
もしかすると、他の温暖な地域(九州や沖縄など)ではもっと巨大なルクリアがあるのかも。
けれど、関東地方でフラッと行けるような距離に、これだけのルクリアを鑑賞できるスポットを僕は他に知りません。
しかも屋外でとなると、この場所は貴重な観賞スポットのはず…!
さらに冬の時期は、どうしても観て楽しむ花が少ないもの。
ルクリアは寒さで感度の落ちた視覚と嗅覚をバッチリ覚醒(?)させてくれます。
クリスマスやお正月、何かと忙しい年末年始ですが、近くに来たなら、ちらっと立ち寄るのも良ってみてはいかがでしょうか。
- 芽には目を葉には歯を花には鼻をってやつです [↩]