悲しいお知らせが届きました…。『趣味の園芸ビギナーズ』が休刊だって!?

先日、自宅に悲しいお知らせが届きました。以下、お知らせの文章を一部ここに記録しておきます。

さて、ご愛顧いただいております『NHK趣味の園芸ビギナーズ』(季刊)は、2016年4月より番組変更に伴い、テキストの発行も休刊となりましたことを、ここにお知らせ申し上げます。

どうやら、このブログでも何度か取り上げてきた「趣味の園芸ビギナーズ」が休刊になるそうです…。

えぇっ!!『趣味の園芸ビギナーズ』が休刊だって!?

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趣味の園芸ビギナーズの栄光

そもそも、発行間もない趣味の園芸ビギナーズのテキストは「やさいの時間」とセットになっていました[*01]。

それが2011年4月号から、単独「趣味の園芸ビギナーズ」として創刊。

また、「趣味の園芸ビギナーズ」といえば、多肉を趣味とする方ならピンと来るかもしれません。2013年末に発刊された「趣味の園芸ビギナーズ・2014年1月~3月」号。

こちらはあまりにもクオリティが高く話題を呼び、加熱する多肉ブームに薪をくべたような形であっという間に売り切れ。その後増刷があったようですが、それでも瞬間的に本屋から姿を消したと記憶しています。

その後、この雑誌をムック化した「はじめて育てる!多肉植物 サボテン」が発行されました。多肉植物とは何かを俯瞰できる書籍として、初心者の方などにも多く読まれたのではないでしょうか。

このように、2015年の1~3月号までは、ほぼテキスト1冊につきテーマが1つみたいな形で特集が組まれ、まさに広く深い内容でした。読むたびに「園芸うんちくのネタが集まって捗る捗る!」なんて呟いたものです。

2015年4月~6月号からの異変

ところが、2015年4月~6月号から構成が変わり、1冊のなかにさまざまなテーマが組み込まれました。そのときに読んだ感想としては「なんだか掴みどころがないなぁ。通常の趣味の園芸と変わらないじゃん」と感じ、このブログでも特に触れませんでした。

いま思えば、すでに何かが起こっていたように思います[*02]。

趣味の園芸って制作が大変だよなぁ…。

趣味の園芸はテレビ放送との兼ね合いもあり、それを考慮した上での編集となるので、制作は大変だろうなとは思います。雑誌だけだったら写真1枚あれば良いですが、植物の動画を撮らないといけないので、潰しが効かないのだろう、と。だからこそ、綿密に発行計画を練っておかないと成り立たないはず。急遽、夏ごろになって「来年の春はサクラの特集をしよう」と思い立っても、素材を探すのは至難の業ですし…。

photo credit: Cherry Blossom via photopin (license)
photo credit: Cherry Blossom via photopin (license)

そう思うと、安易に批判しても編集している方々の苦労を思えば、批判だけしていては意味がありません。

ただ、これまでのビギナーズの意義と内容が、植物・園芸について知りたい僕にとっては最強のツールだったので、休刊の一報はかなりのショック。学校などの機関で「園芸」を学んだわけではないので、基礎知識を得るのには大変重宝していたのです。

趣味の園芸ビギナーズの良いところ

他にも、ビギナーズのメリットを挙げれば、長い年数を掛けて発行されてきた「趣味の園芸」です。先日、膨大なるバッグナンバーを目にしました[*03]。だからこその権威みたいなものがあり、蓄積されたノウハウなど、やっぱり信頼感が桁違いにあるわけで…。

さらには、通常の「趣味の園芸」よりもDTPレイアウトもシンプルで、読みやすい・分かりやすい。だから誌面から伝わる雰囲気が優しいのです ((字も若干大きめなんですよね。一方、通常の趣味の園芸はどこかごちゃごちゃした印象を受けます))。

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そして何より、初心者を相手に解説しているので、通常の「趣味の園芸」では省略されそうな、手入れ方法だったり用語までも解説されるので、知っているつもりの知識をアップデートすることができたのです。そう、知っているつもりでも、間違えているんですよ、いろんなこと。

これからの『趣味の園芸』

2016年4月号から「趣味の園芸」が変わる!?

ハナシは戻り、お知らせの文面には続きがありました。

後継番組として「趣味の園芸 グリーンスタイル~京も一日陽だまり屋」(Eテレ日曜日 午前8:25~8:30)が始まり、「NHKあさイチ」の番組で、関連コーナーを月1回放送予定です。

そしてさらには、この新番組の内容は通常の「趣味の園芸」テキストに掲載されるとのこと。また、テキスト販売のページには、

暮らしに花と緑のオアシスを !『趣味の園芸』が新しくなります

身近な植物の手入れから、流行の花の最新情報まで、花と緑の楽しみ方をお伝えする「趣味の園芸」は今年で放送50年目に突入 ! テキストも大きく変わります。新番組『趣味の園芸 グリーンスタイル~京も一日 陽だまり屋~』も収載し、パワーアップ。どうぞご期待ください。
*『趣味の園芸ビギナーズ』は番組変更に伴い、休刊いたします。
◆月刊 21日発売

引用元: [定期購読] 趣味の園芸 | NHK出版

とあります。どうやら、通常のテキストのほうも変わるそうですよ!

「趣味の園芸」定期購読しようかな…。

…ということで、「趣味の園芸」の定期購読、申し込もうかと考え中。

いままでは気になる特集があったら、都度、書店で買っていたのですが、送料無料で定期的にポストに投函されるのは魅力的。それに、毎月届くワクワク感は極めて重要な感情だと思います[*04](笑)。

photo credit: Portrait Tunnel via photopin (license)
photo credit: Portrait Tunnel via photopin (license)

今後の「趣味の園芸」がどのような内容になるのかは定かではありませんが、期待しています!それと、「グリーンスタイル~京も一日 陽だまり屋~」もどのようなコーナーになるのか、楽しみです。

  1. こちらは2008年4月号が創刊のようです []
  2. いや、その前から何かが決まっていたのかもしれませんね []
  3. 平塚の花菜ガーデンには、歴代の趣味の園芸テキストがズラリ。これが日本の園芸業界を支えてきたんだろうなと思うとNHKが取り組んできたこの番組は、代えがたい存在であるように思えました。NHKおそるべし []
  4. 園芸を趣味とする者にとっては []

この記事を書いた人

mokutaro

植物好きが高じ鉢物業界に飛び込んだアラサー男子。群馬県に移住し、毎日、食べ(られ)ない嗜好性の強い植物とまみれています。 園芸を考えるブログ「ボタニカログ」を運営中。