実はこの春「趣味の園芸ビギナーズ」がなかなか有用であると気付いて、定期購読に申し込みました。「ビギナーズ」とあるだけあって、そのジャンルの基礎的なことから、実践的な内容までの一通りが掲載されるのでまさに「教科書」のよう。
2014年・夏の「趣味の園芸ビギナーズ」!
そして今回、我が家のポストに「趣味の園芸ビギナーズ・夏を楽しむトロピカルプランツ(7月~9月号)」が送られてきました。
ん?でもちょっと待てよ。「トロピカルプランツ」ってなんぞや。一般的にいうところの「観葉植物」とは違うのでしょうか…。
カテゴリーわけのための名称がややこしい!
トロピカルプランツとは
試しに本誌を開いてみると、
熱帯とは、月の平均温度が年間を通じて18℃以上である地域(砂漠気候を除く)のことをいいます。
引用元:NHK 趣味の園芸ビギナーズ 2014年 7月~9月 [雑誌] (NHKテキスト)
初夏から秋まで、真夏日が発生し、熱帯気候のような猛暑となる日本。
暑い夏は、熱帯生まれの植物(トロピカルプランツ)が、元気いっぱいに育ちます。
とあります。どうやら熱帯生まれの植物のことを「トロピカルプランツ」と呼ぶそうです。また、誌面には「熱帯植物」という名称も出てきますが、これも「トロピカルプランツ」と同義であると思います[*01]。
観葉植物=トロピカルプランツ?
僕は「観葉植物」と呼ばれるジャンルの大部分がこの「トロピカルプランツ」にあたるのでは?と理解しています。
そもそも「観葉植物」とは、室内でその姿形を愉しむものであるから「観葉植物」であって、そのなかの熱帯・亜熱帯の植物を「トロピカルプランツ」である…と解釈しました。たしかに、園芸店などでひろく「観葉植物」として売られているものが多数、この雑誌には掲載されています。
で、この本の縦軸は「酷暑の真夏でも育てられるのがトロピカルプランツだ」ということ。横軸にはトロピカルプランツの多様性と奥深さも伝えたいものと思われます。なのでページをめくると「ビカクシダ」から「ストレリチア」、さらには「トケイソウ」や「パイナップル」まで…。
んん?先に書いたように「室内で愉しむ」以外の植物も含まれるので、一部「トロピカルプランツ=観葉植物」ではない植物もあるのだなと気付かされます[*02]。
観葉植物の定義が結局よく分かりません(汗)。いつか観葉植物の定義をじっくりこのブログで調べたいです。
本の中身をちょっと紹介
トロピカルプランツ図鑑
そして、掲載されている植物を俯瞰できるのが、お馴染みの巻頭図鑑。今回は「保存版!適温対応別トロピカルプランツ図鑑」が付いています。
こうしてみると、冬は多少寒くても大丈夫な植物はちょっと地味で、暖かくしなければならない植物は大きくて派手なものが多いような…。
植物園の紹介
あと、これこそ保存版だな!と思ったのが、「熱帯植物が観賞できる植物園」のページ。ほとんどが温室のある植物園で、どれも特徴のある施設を紹介しています。日本全国、温室のある植物園は数あれど、ここに掲載された植物園は全部周りたい…。
園芸店の紹介
この本を買う価値はここにも。「熱帯植物が買える園芸展」と題していくつかのお店がピックアップされています。実店舗だけでなくネットショップも紹介され、それだけでも最高な情報です。で、何と言ってもここに載っているお店はほぼ、権威ある有名店。植物園同様、植物マニアなら全部周りたい。
栽培方法の詳細
もちろん、図鑑に載っている植物の詳細な栽培方法も載っています。「ビカクシダ」は難しいと思っていましたが、意外にも原種の「ビフルカツム」なら暑さ寒さに強いのだとか。丁寧な管理さえすれば「特技・植物を枯らす」僕でも育てられつかもしれない…。
そんな感じで、今回の「趣味の園芸ビギナーズ」もとっても有用。以前、紹介した同誌の「観葉植物」編と読めば知識も倍増。こちらは「ビカクシダ」が4ページに渡って紹介されています。
そして次回の「趣味の園芸ビギナーズ(10~12月号)」は、「ゆっくり育てよう秋からの花」がテーマ。宿根草や球根などが取り上げられるみたいです。最近では、チューリップやアリウムなどと出会う機会が多いので、結構気になります。
- 本誌の解説には「熱帯植物とは熱帯~亜熱帯に生育する植物のことです。花木や観葉植物、果樹、食虫植物、水生植物など多彩な顔ぶれ」とあり、トロピカルとは「熱帯地方の」という意味を持つ(http://kotobank.jp/word/%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%94%E3%82%AB%E3%83%AB)から [↩]
- トケイソウやパイナップルを「観葉植物」に含むこともあるかもしれませんが、一般的に外で栽培するものだと思うので「観葉植物」ではないようにも思えます [↩]