家にいても「園芸」はできる!…と思う。ステイホームでも園芸を楽しむために

「新型コロナウィルス」の影響で自粛ムード…

おはよう、こんにちは、こんばんは。
コロナウィルスの影響で学校や仕事が休みの方もいるかと思います。
もしも僕が学生や、休業で自宅にいることを求められる立場だったら、何をしているだろう。
そう考えたとき、やっぱり植物にまつわる何かをしているような気がするのです…(笑)。

この記事は、そんなひとたちにのために「きっかけ」となるように書いてみます。

あなたの家や庭に植物を育てられる「場所」はありますか?

いま、あらゆるSNSで「こんなときだからこそ園芸を!」とか「生活に花を、緑を!」という投稿を見かけます。
確かにそうだな、と思う反面、それはちょっと違うよな、と思ったりもします。
その理由は、こんな自粛ムードの中ではやっぱり、大手を振って花屋さんや園芸店に足を運べないよな…とは思う。

さらに重要なことは、

家庭菜園やガーデニングでない「アーバン園芸」はぶつぎりの時間で行うものだから

です。
そもそも「アーバン園芸」とは僕の造語で、人口が都市部に集中する現代では、植物を栽培できる空間的な余裕が少なくなってきていると、考えています。
詳しくはこちらの記事を読んでみてください。

昨今の「園芸」という趣味は、1日に何時間もかけて作業をするようなことを強いません
植物と関わるのは、忙しい生活のあいだの、ほんの一瞬。
水を与えたり、咲き終わった花を摘んだり、肥料をあげたり、とその日の植物の状況にあわせてコミュニケーションを図るのです。
しかも、毎日メンテナンスが必要ということもでない
学生なら学生なりの、主婦なら主婦なりの、ビジネスマン(ウーマン)ならそのひとたちなりのライフスタイルに合わせた植物を選ぶ。
別に大変な労力のいる趣味…ということでもありません。

育てる植物を探すなら園芸植物に関連した図鑑を開こう

だからこそ、家の中にいなくてはならないとき、ずっと植物と向き合うのは少し手持ち無沙汰になるかもしれません。
そういうとき、「園芸が趣味」というひとはなにをするのか。

それは、情報収集です。

むしろ、園芸という趣味が生活に強く食い込んでいる場合、植物をいじることよりも情報を集めることの方に比重が傾くような気がします。
本を読む、他者の植物をSNSを介して覗く、お店の入荷情報を探るなどなど。
そしていまやネットには、大量の園芸・植物情報に溢れています

もしも園芸に興味があり、けれど何を育てていいのか分からないひとがいたとしたら、僕は迷わず、園芸植物の図鑑を紐解いてみることをおすすめします

ほんとうはこの作業。
紙の図鑑が最適なのですが、いまは外出も憚られる状況。
図書館も休館している地域もあるでしょう。
かといって、紙の図鑑を買うとなると結構お高い。
でも、ネットには「図鑑」のように、植物を参照できるサイトはたくさんあります。

代表的なものに、

とか、アプリを使って探すのも楽しい。

そうそう。
ついでに、紙の本なら、

とか、

などがおススメです。

自分のインスピレーションを信じて探す

では、どんな植物を探すのか。
僕が図鑑を読むときはなるべく、「派手な植物を探そう」と決めています。
この世界の植物には人間が把握できないほどの種類が存在しています。
そんなカオスな中で、自分の好きな植物を探すのは至難の業。
だからとくに何も考えず、きれいで派手で、まさか自然が作り出したとは思えない造形をもった花を探すのです、僕の場合は。

いや。
僕は花を探すのですが、葉の模様や樹のカタチなど、「これは!?」と感じる部分は人それぞれでしょう。
おのおのにインスピレーションに基づいた植物を選んでいけばいいのです。
植物をみて感じる体感は千差万別。
自分の好きな植物の共通点をいくつか挙げて、それに沿うように探してみる。

そうすると、出てくるわ出てくるわ。
びっくりするほどの色彩や模様、それから特徴的な形を持った植物たちが!

で、見つけ出した植物をひとつひとつピックアップし、

  • 自生地(その植物が育った場所)
  • 植物の特徴
  • 栽培方法

を他のサイトやSNSから探し出すのです。
でも探し出して終わるのはちょっぴり寂しい。
もしかしたらその植物、自分で育てることができるかもしれないのです。

実はここからが、いちばんワクワクするところ。

それは、どこで買えるのか、いくらで買えるのか。
はたまた、誰かほかに育てている人はいなかと探す作業が待っているのです。
つまり、ピックアップした植物を自らが育てる場面に想像を膨らませるのです。

この作業、何時間でもできる人って結構多いと思います(笑)。

きっと僕ら趣味家はどこか性格が曲がっていて、誰も育てたことがない植物を手に入れたいと思っている。
…にもかかわらず、なにも情報がないのもまたコワい(笑)。
だからこそ、インターネットにある深くて遠い部分までサーフィンし、遭難するのです。
遭難した挙句、手に入れた情報は、はじめに探していた植物とはまったく違う別の植物…なんてのは良くあること。

植物を探す基準

ついでに。
僕の購入する際の基準は、

  • 育てることが簡単(と言われている)
  • 来年も楽しめる
  • あまり栽培する場所を取らない

というポイントを考慮しています。
でも、先にも述べましたが、選ぶ植物は自由でいい!
別に国内にある植物じゃなくても、花屋にあるような定番の植物じゃなくてもいいんです。
樹木でも、雑草でも、なんならコケでも、直観で「好き」と思えた植物が、たぶん、正解です(笑)。

買うには勇気がいる。カネもいる。

あらゆる情報を得たあと、待ち受けるのが最大の山場。
この作業のフィナーレに植物を販売しているページにたどり着き、延々と買うか買うまいか悩むのです。
悩むのは、愉しい。
悩むよりも前に「SOLD OUT」とか「販売期間外商品」なる文字に落胆することは日常茶飯事。
それでも、悩むのは、愉しい。
気が付けば海外の植物販売会社のページにたどり着いた自分に驚くこともあります。
まるで海外の空港に降り立ったときのように、俺もとうとうこんなところに来てしまったか、と…(笑)。
悩んだことを悩んで、何に悩んでいるのかが分からなくなっても、悩むのは、愉しい。

そして、ついにその瞬間が訪れます。
「ポチる」。
つまるところ、「購入する」という行為です。
いうなれば「カートに入れる」ボタンを押すことから植物と生活する日常がはじまるのです。
その瞬間、脳内物質が大量に分泌され、一気に興奮したかと思えば、すぐに我に返り、なぜか焦る。
おいおい!買ったよ、買っちゃったよ!!!と。

当たり前なことですが、オノレの銀行口座や財布から、何かが消えていくのです。
「消費」という行為のタガが外れているひとは、何が減り、減ったらどうなるのかも考慮しておきましょう。

「植物と暮らす」ことは「植物にあわせて暮らす」こと

そんな喜びにも似た恐怖(?)に苛まれ、植物を迎えるためには何を用意すればよいのか考える。
土?鉢?じょうろ?肥料?スコップなんている??などなど。

ついで、植物と僕らはどう対峙していけば良いのかも考える。
つまり、植物の時間に僕らのライフスタイルを合わせる準備をしなければなりません。
そう、「植物と暮らす」ことは「植物にあわせて暮らす」こと
植物が人間の時間軸にあわせてくれることはなく、人間が植物の動きに合わせて生きていくこと。
植物を趣味とすることには実は、そんな責務が見え隠れするのです。
誰も言わないけれど、これこそが園芸という趣味の根幹なのではないかと僕は思う。
だからといって、生活が破綻するほど打ち込む必要はなく、ライフスタイルにあわせた植物を選べばいいのです。

植物は「自己肯定感」を高めてくれる

数日後。
待ちに待った植物が到着し、そこから植物を育てるという生活がはじまります
新しい人生へようこそ。
植物は僕らの「自己肯定感」を高めてくれたりもします。
もちろん、僕の持論だけれども。

そんな行為を繰り返し、僕らは極めて能動的に「園芸」という趣味に打ち込んでいます。
IT技術が進歩したいまでは、育てた植物をブログやSNSに投稿し、それがまたコミュニティを広げるひとつのきっかけとなったりします。
いっぽうで、街の生花店や園芸店でたまたま見つけた植物から園芸にハマる人も結構多いらしい。

いまはまだ、容易に外出ができない状況かもしれません。
花屋さん、園芸ショップにはあなたを待っている植物がたくさん待っています。
かたや、家や屋内にいるなかでもネットを使って植物を買う行為も、だいぶ主流となってきています。
そんなわけで今回は、購入方法をネットに限って想定しているのです。
もちろん、ネットで買うから感染しないということは言えませんが、不特定多数の人と密接するリスクは下げられる。
配送業者も接触機会を減らす処置を講じているそうです。

園芸という趣味にちょっぴり思いを馳せることができたら、園芸を趣味としている、あるいは業としている僕にとって、これほどうれしいことはありません。
まずは家にいながら、自らのインスピレーションを信じて、植物を探してみてはいかがでしょう?

この記事を書いた人

mokutaro

植物好きが高じ鉢物業界に飛び込んだアラサー男子。群馬県に移住し、毎日、食べ(られ)ない嗜好性の強い植物とまみれています。 園芸を考えるブログ「ボタニカログ」を運営中。