母の日を筆頭に流通量が多くなっている「アジサイ」。
僕も名前は知っていても、梅雨時に咲くジメっとした花くらいにしか思っていませんでした。
アジサイを楽しむためのお手頃本
母の日プレゼントに身近な「アジサイ」。だけど…
ところが、自分の手でアジサイを育ててみるとこれがまた面白いのです。
うまく育てれば毎年、花を咲かせるし、なにより色変わりのアジサイは花を楽しむ時期が長い!
…ところが、アジサイを楽しむための資料が実はあまりないのです。
あったとしても高価だったり、表紙だけを見ればどうもお堅い印象。
母の日に大切な人から送られたアジサイ…。
できれば枯らしたくはありません。
そんなとき、手軽に参考となる書籍や雑誌はあるのか…。
あるのです!
それが園芸初心者の強い味方→「趣味の園芸」。
実は2017年と2018年の6月号はともにアジサイ特集。
同じ植物を扱っているのだから中身も同じだろうとお思いの方もおられるかもしれませんが、そうではありません。
今回は内容がいくらか異なる17年・18年号のポイントを整理してみます。
鉢植え用と植木用のあじさいとの区別
いちばんのポイントはココ。
- 17年号
庭植えをメインとした組み方 - 18年号
鉢植え(西洋アジサイ・ハイドランジア)をメインとした組み方
となっているのです。
アジサイの魅力のひとつに鉢で購入し、水やりの苦労に疲れたら庭に植えても大丈夫!という利点があります(笑)。
なので庭植えと鉢植えの区別もそれほど意味をなさないと考える方もいますが、現在もまだ、暗に庭植え鉢植えと区別して販売されることが多いです。
だからなのか、18年号では、鉢植えで流通している人気のアジサイ紹介を巻頭に持ってきて、そのあとに「アジサイの仲間」として庭植えのアジサイ紹介を取りあげています。
一方、17年号はヤマアジサイなど質素だけど優雅なアジサイが多く紹介されています。
その中に混じって、人気の鉢用アジサイがぽつぽつと登場するという感じです。
生産者ごとに種類わけ
18年号を手に取って面白かったのは、現在流通している人気種を網羅しているところ。
なかでも生産者別にアジサイを紹介しているページは必読です。
ここに紹介されている生産者は鉢物アジサイ業界のなかではトップを走る人たち。
そのため、このコーナーで取り上げられているアジサイは人気が高く、母の日の贈り物にも大変喜ばれる商品となっています。
一方、17年号は庭植えも鉢植えもごっちゃ混ぜの種類紹介に。
おおまかに「こんなアジサイがあるんだ」と知りたい方、あるいは用途が理解できている人には読めるかもしれません。
が、これをみてアジサイを買うとなると、ちょっと難があるかと感じます。
- 17年号
庭植えも鉢植えもごちゃまぜ - 18年号
巻頭に鉢植えのトレンド。後半に庭植えのトレンド。
こうして考えると、どんなアジサイが人気があるのか、カテゴライズして分かり易いのは断然18年号です。
初心者に優しいあじさいの栽培法
結論。
できれば18年号を読んでから17年号を読む方法をおススメしたいです。
それはなぜか。
- 17年号
栽培方法が詳しく書かれている
主に水やりや剪定など - 18年号
栽培方法があまり書かれていない
主に土と肥料の施し方
となっているから。
18年号は最新の種類から栽培法、そしてアジサイの歴史まで、この1冊さえあれば、アジサイの基本的なところは理解できるようになっています。
ところが、アジサイはよく水を喰らう植物としても有名です。
鉢でプレゼントされても、水遣りを怠るとすぐに萎れてしまいます[*01]。
残念ながら鉢用アジサイをトップに持ってきているのにも関わらず、18年号にはその重要な記述が2行くらいしかありません…。
それに比べて17年号は実用的。
ゆえに18年号で基礎知識をおさえ、17年号でアジサイの実際を学ぶと分かり易い。
だから併読がオススメなのです!
とはいえ。
冒頭にも書きましたが、アジサイの知識を深める書籍はあまりありません。
最近ではこんな本が出版されましたが、まだ未読(注文はしました!)のため評価できていません…。
それでも趣味の園芸2冊で1,000円かかりません[*02]。
お手軽で、ページ数も少ないのでサッと読めます。
ネットにはなかなかみられない記述もあり、それに専門的で正確です。
17年号の「あじさいイベント」は地味に役立つ
そうそう。
17年号の「しゅみえんインフォメーション」は、目立たないながらも面白いです。
全国のアジサイ関連のイベントが紹介され、地味に役立つのです。
ただし、今年の開催日などをひとつひとつ確認する必要がありますが、これからの季節、大いに役立ちそう。
ちなみにボク。
17年号にも紹介されている「開成町あじさいまつり」に行ったことがあります。
もとは田園のあぜ道にアジサイを植え始めたのがきっかけで、のどかな雰囲気が徐々に話題に。
今ではイベント期間合計で数万人が訪れる、決して派手ではないけれど「インスタ映え」間違いなしの観光スポットになっています。
お近くにお立ち寄りの際は、ぜひ!