またしても「庭」です。
『趣味の園芸』2016年12月号の「そこが知りたい!」。テーマは「庭」
先日発売のBRUTUSも、テーマが「庭」(笑)
『趣味の園芸』2016年12月号が届きました。
パラパラとめくっているとお気に入りの『そこが知りたい!』シリーズで「庭」が特集されているのです…。
テーマは「持て余した庭どうしたらいいの?」。
先日発売された「BRUTUS」も「庭」が特集されていました。
果たしてこれは偶然の一致なのでしょうか(笑)。
前回、BRUTUSの記事も書きましたので、興味のある方は是非ご覧ください…。
進む庭のコンパクト化
さて、趣味の園芸『そこが知りたい!』に戻ります。
簡単に内容を書くと、1990年代に40・50代を中心としたガーデニングブームが興り、現在はその世代が高齢化。
思うように管理が行き届かなくなり、雑然とした庭になってしまう。
さらには子世帯が生家に戻り庭を引き継ぐことが多くなったそうなのです。
その結果、二世帯住宅の増加や、親の住まう土地に新しく住居を建てることなどから、コストや管理の問題から庭のコンパクト化が進んでいるとのこと。
そう言われてみれば、僕の知っている二世帯住宅を思い起こせば、庭という庭はどれもありません。
その代わり、玄関の前にプランターを置いたり、フェンスに鉢を掛けてみたり…。
庭とは呼べないかもしれませんが、植物の彩をなんとか取り入れようとされています。
インターホンを押す寸前、ペチュニアやニチニチソウなどが咲いていると、どうしても目が行ってしまいます。
そして出てきた家主と花の話で盛り上がったり…。
植物があるだけでその家の印象が変わったり、コミュニケーションが円滑になったり、そんなことがホントにあるから不思議なものです。
その他、特集の中ではのコンパクトな庭ではどように植物を管理すれば良いのかや、庭を小さくした方の体験談も掲載。
今後の不動産業界の視点から賃貸でも庭付き物件が増えるのでは?との解説もあります。
なだらかに生活の中に自然を取り込む
趣味の園芸『そこが知りたい!』の最後のページでは、ガーデンデザイナーの正木覚さんが、とても腹に落ちることを述べています。
人間は、自然を欲するものだと思います。でも、自然の真っただ中に飛び込んでいくことは、誰にでもできることではありません。そう考えると、庭は自然のへの入り口となる役目を果たしてくれます。家と庭を分断せず、その中間地点、つまり縁側やテラスなどをつくることで、なだらかに生活の中に自然を取り込む。そういう考えで庭のあり方を捉えるといいのではと思います。
引用元:NHKテキスト 趣味の園芸 2016年 12 月号 [雑誌]
頷くほかありません。
先日のブログにも書きましたが、家があるからこそ庭であって、家がなければただの農園や原っぱです。
庭とは忙しない外部空間と心身をいやすための内部空間のバッファーであると僕は考えているのですが、そうか、人間の住まう世界と自然とのバッファーでもあるのですね。
そのうえで、僕らは庭との繋がり方を再考すべき時代に来ているのかもしれません。
外界とのつながりをシャットアウトする「壁」
現代の住宅は非常に窓が小さいです。
高気密・高断熱になったというのもあるのでしょうが、隣家からの音や視線を遮る手段として、窓の面積や数を最低限度に抑えるようになってきているといいます。
そこには、税金などのコストや、法規、土地や環境の問題。
または庭のコンパクト化要因なども影響しているのかもしれません。
それでも、庭がないあのお宅にあるプランターを思い出したとき、本来、庭というものは住まいにとって必要不可欠なものであったのではと感じるのです。
壁で隣家とのつながりを塞ぐのではなく、「庭」という、なだからな自然を通して、ゆるく遮る。
ゆるく遮れば、隣家とのコミュニケーションも発生するはずです。
つまり、外部空間(庭)と内部空間がうまく共存できるような住宅が普及すれば、もっと開口の大きく、開放感のある生活を営なめるのではないのでしょうか。
もっと言えば、人間らしい生活、自然と共存のできるライフスタイルを送れるような気がするのです。
今号の趣味の園芸を読んで、そんなことを感じました…[*01]。
シクラメン特集も興味深いです。
それと、メインの「シクラメン」特集はこれからの季節、大変に参考になります。
僕もまだ途中までしか読んでいませんが、紙に穴が開くくらい、ミッチリ読んでおこうと思います(笑)。
- 考えは今後、変わるかもしれませんが [↩]