昨年の3月。購入したビカクシダをどう仕立てるか悩んでいました…。
結果、鉢植えのまま栽培していたのですが、いつしか貯水葉の枯れた部分が鉢を覆うようになり、水遣りが手間に…。しかもアンバランスな鉢だったために、ちょっと風が吹くだけでゴロンゴロンと倒れるのです。
ビカクシダを吊るしたい!でも材料の用意とか面倒くさい!!
材料のカット?工具もないし腕もない!
群馬県への引っ越しのあと、季節も春から夏に移り変わる良い時期だったので憧れの「吊り仕立て」に挑戦!…しようと思ったのですが、ヘゴ板は案外高いし、ベニヤ板を用意してカットし、ミズ苔を巻いて…ってのも面倒くさいですよね(笑)。思えば僕。よくぞまぁ鉢物業界に転職できたなぁと思うくらい、死活問題なモノグサな性格。
ネット上ではあらゆる仕立て方が紹介されていますが、DIY的な工具も引っ越しの際に買った「電動ドライバー」くらい。ビカクシダを仕立てるための材料をつくる工具もないワケで。あったとしても技術がありません…(^-^;。
いろいろと思案した結果、これなら行けるかも!と思う方法を見つけ出したので、今回はその記録です。
仕立てるための道具は5つ
用意するものは、コレ。
- よく倒れる鉢から抜いたビカクシダ
- 壁掛けバスケット用替えマット
- 麻のひも
- ベラボン
- 吊るす際に使うインシュロックとか洗濯ばさみとか
の5種類。そう、これだけです。
壁掛けバスケット用マットは、花の寄せ植えバンキングによく使われる、ヤシでできた袋状の土抜け防止マットです。ホームセンターで手に入ります。
ベラボンはヤシの実チップでできた園芸用土のことで、僕は「世界らん展」の会場で購入。
3~5年間は腐らないとのことと、たまたま会場で会話した見知らぬオッサンがベラボンを猛プッシュしていた(笑)こともあり、一度、使い勝手を試してみたかったのです。ちなみにベラボンプレミアムは通常のベラボンよりもちょっと高かった…。こちらはネットでも購入できるので、気になる方は是非、お試しあれ。
ベラボンがない場合は、ココチップやミズゴケなどでもOKです。
ビカクシダの植え替え方法
ではここから、カップラーメンにお湯を注いで3分待つくらいに簡単な、ビカクシダの仕立て方法を解説します。
①壁掛けバスケット用マットにベラボンを適量入れる
袋状のヤシマットにベラボンを入れ込みます。
ベラボンの量はマットの大きさとビカクシダの根によって変わるかと思います。鉢植えのビカクシダを購入or栽培したもので、根の張りが良い場合は若干切っても大丈夫です。
②ビカクシダを包むように入れる
マットの底に入ったベラボン。
その上にビカクシダを乗せ、マットで包みます。
③麻のヒモで巻く
マットを麻のヒモで縛ります。
包んだマットは結構ブカブカ。吊るすことを考えると、ややきつめに縛るほうが無難かも。
④完成
できました!
作業時間は軽く5分。あとはインシュロックをちょうどいい場所にくっつけて、洗濯ばさみでベランダなどに吊るしておきます。
水遣りは夏場は1日1回、それ以外は乾いたら(軽くなったら)ヤシのマットが濡れる(中のベラボンが水でしっかり湿る)くらい豪快にかけてあげるだけ。
現在の様子は…
そして、現在はこうなりました。
とりあえず、順調に育っています。ヤシマットとベラボンの組み合わせで排水性や通気性は抜群に良い。デメリットとしては、それゆえにすぐ乾くので水遣りの手間はかかります。けれどその分、愛着が湧くのです。
見てください、この貯水葉。
いまやマットを包む勢いで生長し、日に日に格好良くなっています。鉢植えでは出来なかったこのフォルム。簡単なのに理想の姿形を魅せてくれます。
現在の当ビカクシダは職場のご厚意で温室に[*01]。今後、どのように生長し、変わっていくのか…。しばらくしたらまた報告します。
- 連日氷点下になる群馬県。さすがに戸外には置いておけません。かといって室内も1人暮らしのド田舎アパートなのでたかが知れていますし [↩]