メルカリで植物を売って感じたこと第2段!「売れること」が買うことへのステータスになる。

続・メルカリを使ってみて思ったこと

以前、メルカリ(フリマアプリ)を使ってみた感想をタラタラと書いてみました。

すると案外、多くの人に読んでもらえ、少しでも誰かのためになったのであれば…と嬉しく思います。

さて。

今回はメルカリで植物を売ってみて思ったことが次から次へと浮かんできたので、第2段的な意味で投稿して参ります。

絶対売れる!と思った植物が売れない

メルカリに植物を売ってみて思ったことのなかでいちばん驚くのは、意外なものが売れること。

多肉棚の端っこでそろそろ処分を考えていたような植物や、レアだけど少し難のある植物まで、適切な価格を付ければ、必要としているどこかの誰かが反応してくれます。

そう、日本のどこかに需要があるのです。

ところが個人的に愛着のある植物だったり、あまり地味な植物は売れません…。
きっと僕の説明が不十分だったり、魅力ある画像を作成することができていないからなのかもしれません。
はたまた愛着がありすぎて、相場よりも高い価格に設定しているとも言えます(笑)。

「これは売れる!」と思った植物こそ、なかなか最後まで売れない、この不思議さよ…(笑)。
普段、趣味として育てている植物が「商品」という単位に変質した瞬間、見えてくるものがいろいろとあります
それこそが興味深く面白いし、難しい…。

ユーザーが多いことが正義

僕自身、フリマアプリをいくつか使っていますが、やはり現時点では「メルカリ」が植物を売り買いする上ではベストかもしれません。
メルカリのほかに「ラクマ」などがあり、今後は「PayPayフリマ」などの参入でフリマアプリ界隈の競争も激化することが予想されます。

とはいえ、ユーザー数が多ければ多いほど、取引される商品数が多くなる
結果、売るにも買うにも、ユーザー数の多いプラットフォームが有利となります。

フリマアプリは植物を売るために設計されていない

ただしそのなかでも「植物を販売する」ことに特化した媒体がないのがネック
そう思う最大の理由は、植物を送る際に便利な「第4種郵便」の取り扱いについて。
ヤフオクなどのオークションサービスが普及し、インターネットを通じた植物売買が活発になったのを契機に「第4種郵便」での取引が盛んに行われるようになりました。
が…。
実はメルカリの配送方法には「第4種郵便」を選択する項目がありません

その結果、配送方法を「未定」や「普通郵便(定型、定形外)」にしてみたりと、ズバリ定まらないのが歯がゆいのです。
仕方なく商品説明欄に「こちらの商品は第四種郵便での発送となり、事故や紛失等の補償がなく、到着までにお時間を要する場合が…」などと、第四種郵便についての注意を別記しなくてなりません
正直、面倒くさい(笑)。

そもそもメルカリで植物を売買するにあたって、カテゴリーを選択する必要があるのですが、なぜか

【インテリア・住まい・小物→インテリア小物→植物/観葉植物】

と、植物がインテリア用品群におさめられているのです。
あらゆる植物の売却をする度に「僕の売っているものはインテリア小物なのか?いや、違うよなぁ」と違和感を覚えながら設定するのです…(笑)。

また、メルカリなどのフリマアプリを通して植物を買おうとする際にも問題が。
ひとたび、植物でない商品を探してしまえば、アプリに表示される「おすすめ」には植物でない商品で埋め尽くされてしまいます

もともと「植物」というカテゴリーの商品を購入するだけで使っている僕のような層には、バラエティー豊かな商品群は必要ないのです…。

植物専用のフリマアプリがあったら良いなぁ

で、ここからが僕の提案。
植物専門のフリマアプリがあればいいなぁと思うのです。

例えば、商品の出品の際に「虹の玉」と入力すれば、自動的に「ベンケイソウ科セダム属」など学名が入力される。
そのうえでセダム属の関連商品栽培方法も表示され、さらには「虹の玉」自体の相場価格も出品時に表示される。

もちろん配送方法も第四種郵便を設定することができ、植物を送る際に際立って煩雑な梱包材もフリマアプリの専用ショップで購入ができる…。
ついでにラベルの印刷もしてくれたり、購入者が植物と一緒に鉢も購入出来たら…。

さらに。
いま、何が売れているのかのビッグデータも得られるし、ユーザーの住まう地域によってどんな植物が取引されるのかも明確化されるはず。
アプリの利用によって消費者という最終到着点(川下)を追加することで、ひいては業界全体の競争力も上がるだろうし…。


などなど、植物に特化したフリマアプリならでのきめ細やかなサービスも享受できると思うのですが…。

購入する側にもメリットはあるはず

特に買う側にもメリットがあると思うのです。

最近僕は「イキシア」という球根植物が欲しくて、数多くのショップサイトをネットサーフィンしました。
結果、いくつかの店舗を横断して、何種類かのイキシアを購入したのですが、1種類の商品を買うごとに約1,000円の送料がかかる
これをアマゾンのように集約し合理化して、送料を低く抑えられる仕組みがあったら嬉しい。

さらにいえば、楽天→ヤフーショッピング→ヤフオク→メルカリ…みたいに、欲しい植物をあちこち探し回るのがバカバカしいし、時間の無駄です。

まぁ、ネット上にあれやこれやと羅列すれば、なにかと角が立つのでこれ以上書きません。
気になる方は、僕に会ったときにでも聞いてみてください(笑)。

植物が「通貨」と成りかわる時代

売れることが買うことへのステータス

とはいうものの、です。
フリマアプリやオークションサイトを覗けば、取引される植物のほとんどが原種だったり、それに近いいわゆる「原種系」などと呼ばれる植物たち。
または一部の人気ある植物たちです。

種苗法があるからこそ、園芸品種が取引されないというのもあるのかもしれませんが肌感覚で言えば、園芸品種の人気、あまりないですよね…。

何が言いたいのかと言えば、園芸品種らしい園芸品種は、強いブランド力や認知度がなければ売れなくなると考えています。
消費者は置く場所と、消費中に起こる「コト」、そして育てた「後(あと)」のことを考えながら園芸店を巡るのです。

なぜなら、消費者としての僕もそうだから。
以下、それについて詳しく述べます。

① 栽培できるスペースがあるかどうか

まず、買って持ち帰ったあとのスペースの問題
この問題に関しては当ブログで何度も言及していますが、現代の住環境においては植物を置くスペースが限られてきます。
詳しくは以下の記事をご覧ください。

② 長く楽しめるかどうか

次にSNSにアップしたり、インテリアエレメンツとして活用したりと、その植物をどう扱うかということ。
この部分に関しては、園芸業界でも盛んに課題とされています。
ただ、いつも中身がないと思ってしまうのは「コト」消費を誘導するための施策が、結局はどれも「一時的」な「使い捨て」の利用に留まるから。
経済的な余裕がないとされる昨今、贈って終わり、飾って終わりの商品はもはや見向きもされません(このことについて、以前コメントいただきましたが面白いので後ほど記事にします記事にしました(https://botanicalog.net/archives/10776))。

逆に言えばドライフラワーやハーバリウムなど、ある種「永続的」なエレメンツが重宝されます
鉢物についても、管理が楽で次の年も楽しめるものが持てはやされるように感じます。

③ 売ることができるかどうか

最後にキモなのが、増えてしまった余剰分や、育てきれなくなった際にどのようにして売るか…という問題。
つまり、消費者が別の消費者に植物を売るために、購入段階で売れる可能性のある植物しか買わない、ということです。

買って楽しむのは個人の自由なのですが、フリマアプリなどを通して植物を売る場合、植物自体の価値如何によって、消費者の購入意欲も変化する
もっといえば誰からも欲しいと思われない植物は、ますます売れず、人気の高い植物は飛ぶように売れる…。
そんな格差がもはやそこまで来ているのだと僕は考えています。

あらゆるメディアを通せば、植物の相対的な価値が一瞬にしてさまざまなデバイスに表示されます。
イベントで、園芸店で、生花店で、はたまたネット通販で。
いまや消費者は、どんな植物が人気なのか、あるいは相場価格はどのくらいなのかを手元のスマホを通しながら、植物を選びはじめているのです…。

交換価値を有したコンテンツをどう扱うか

僕の予想は今後、植物が売れる生産者とまったく売れない生産者の二極化が進むと考えています
なぜなら、IT技術が園芸界へ怒涛の如く流れ込んでいるのに、まったくその意味を捉えられていない生産者が多いから。

原種が極端に人気なこと。
従来の園芸品種が売れず、市場に新品種が溢れること。
などなど…。

植物が「交換価値を有したコンテンツ」つまり「通貨に近いもの」に変容してきているように思います。
育てるだけで完結していた「園芸」が、メルカリなどの登場によって、誰もが売ることができるようになった。
言わずもがなですが、少しでも売れるようにと、様々な商品が投入されるはず。
したがって今後も、大量の新品種が市場に溢れ、消費者の混乱を招くだろうと僕は考えています。

そこにポイントとなるのが、インターネットなどの情報技術です。
大量に溢れる情報の中から、人気で注目されている一部の情報を抽出するのには持ってこい
結果、検索エンジンやSNSなどから爪はじきにされた植物は、日の目を見ることなく廃棄処分されてしまいます。

いまだ植物の「通貨」として交換できる正式なプラットフォームが存在しないので、生花店や園芸店の一角に置かれれば多少は売れるでしょう。
けれどもしも、Amazonのような強力で強大なプラットフォームが生まれれば、園芸店に足を運ぶ人もこれまで以上に減ると思います。
なぜなら、園芸店には交換価値を有さない植物が多く並んでいるから…。

考えるべきはこれら「交換価値を有したコンテンツ」をどう扱うべきか。
僕がいま言えるのは、今までと同じ販売方法やPRでは、他の商品群に埋もれていくのは間違いありません。
如何に商品の「価値観」をアピールするかも重要なポイントになります。

ここまで書いてきたことを振り返れば、今後の園芸業界がどうなるのかの一部を理解できるはずです。
他にもこれまた角が立つ理由があれやこれやとあるのですが、そこらへんは僕から直接聞いてみてください。

ということで、メルカリを使えば使うほど、あらゆることが目に見えてきます。
このネタはホント面白いので、また続編を書くかもしれません。

この記事を書いた人

mokutaro

植物好きが高じ鉢物業界に飛び込んだアラサー男子。群馬県に移住し、毎日、食べ(られ)ない嗜好性の強い植物とまみれています。 園芸を考えるブログ「ボタニカログ」を運営中。