『プラントハンター西畠清順 世界の植物文様展』は植物の布教には持って来いのイベントだった。

植物の文様…。実は僕もその美しさに惚れこんでいた1人でもありました。

松屋銀座『プラントハンター西畠清順 世界の植物文様展』へ

植物の文様。実はとっても魅力的!

当ブログの旧テンプレート。シンプルなデザインだったため、ここにこんなバナーを突っ込んでいました。

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植物の模様って、よく見ると非常に洗練されていて、美しいのです。

そして『プラントハンター西畠清順 世界の植物文様展』です。

観終わって思ったこと。文様とはただ単に模様のことを言うのではない。植物の形状や、質感、植物から放たれる印象なども含め、あらゆる可能性を僕らに示してくれるのです。

実物の植物をみることで開かれる新しい視点

ということで、現在「POLA MUSEUM ANNEX」で開催している『ウルトラ植物博覧会2016』の会場から徒歩3分。松屋銀座の8階へ

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前回投稿した記事にも書いた、「ウルトラ植物博覧会」に設置されている100円の割引券を提示し入場。そこにはこれぞ「文様展」という新しい視点への入り口が広がっています。

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パネル展示だけではありません。むしろ実物の植物が全体を占めていて、リアルな形状をのぞむことで、改めて植物の文様の不思議さを知ることができるのです。

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なんでしょうか?このケイトウは(笑)。単に植物の模様だけでなく、不可思議なフォルムも体感できます。

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植物の「フォルム」もひとつの文様?キャプションがないからこそ…。

そして、植物の「幹」を扱ったコーナー。

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清順さんのドキュメンタリーで有名になった「パラボラッチョ」の幹や、

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脊椎と神経を思わせるようなフィロデンドロンなど。前回の記事にも書きましたが、どうしても触れてみたくなってしまう…[*01]。

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会場を歩けば植物を通して浮かぶ、あらゆるイメージが頭の中を駆け抜けていくのです。展示品の周りにはなんの説明書きもないし、僕ら閲覧者がどう捉えるのか、まさに自由。

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それゆえに、程よい緊張感と、清順さんが提示してくる植物への期待感が会場内に充満しているのです。「次はどんな植物が待っているんだろう」みたいな…。

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そんな状態で次のブースへ進むと、これまた期待以上の空間が僕を待っていたのです。

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もう勘弁してよ!というくらい、へんな色で、へんな形で、へんな模様で、へんな雰囲気の植物たち。それを「科目」ごとに分けて観察できるのです。

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そもそも、科目ごとに分けた意味は何だろう…。展示パネルには、

世界に、原種だけでも27万種類存在するという植物。
そのなかでもとりわけ文様がおもしろいものが多い科の植物を集めてみました。
自然界には直線が存在しない為、あえてその有機的な文様が引き立つよう、直線で構成された市松模様の花壇に展示しました。

とあります。確かに、パイナップル科の花壇や、

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べゴニア科の花壇も面白い。

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注目したいのは「科」のなかでのバリエーション

ただそれ以上に、ひとつの「科」のなかだけでも、これほどまでに多様なバリエーションがあるのかと驚嘆せずにはいられません。

植物への興味がない人にとっては、どんな植物も同じに見えてしまう…。これって、よく聞くハナシですよね。そんなとき、この市松模様の花壇を見せたらどう思うのでしょうか。

自生する環境によって、姿かたちが徐々に変わり、やがてはその植物に「個性」のようなものが芽生えてくる。植物蒐集家はその小さな個性の違いを尊重し、その目で、その手で確かめることを生きがいにしているのです。

「植物そんなに集めてどうするの?商売でもするの?」と投げかける人が周りにいたら、ぜひ、この花壇を見せてあげてください(笑)。植物愛好家を突き動かす原動力となっているその「意味」を垣間見ることができます

新しいのに高い完成度。砂紋と植物文様と枯山水

さらに衝撃的だったのは「砂紋と植物文様と枯山水」。

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清順さんが提案する新しい植物の「魅せ方」とはいうものの、もはや完成されているような気がしてなりません

きっと、枯山水という確立された表現手法と、清順さんらの経験、それから「砂漠」のイメージがちょどいい具合に融合する。それぞれが別の表現なのに、出会うことが必然だったみたいに。だからこそ、完成度が高く美しい「景色」があるように見えるのだと…。

しかも、そこに植えられているのは、選りすぐりの個性を持った植物たち

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素人目に見ても、どうしてこんな形になったの?みたいな植物が多く植栽されているのです。

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枯山水をみれただけで、僕はもう、お腹いっぱいです…(笑)。

「植物を布教」するのに持って来い!

冒頭で植物の文様を探るという視点がオレ様に追いついてきた…という勘違い発言をしましたが、僕が思うに文様やフォルムから植物に興味を惹かれる人って結構多いと思います。

いや、ほぼすべての人たちが「なにこれ?」という驚きから、植物をはじめるのだと思います。なので、この展覧会は極めて「植物を布教」するのに持って来い(笑)。「なにこれ?」が詰まってます。

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展示品にキャプションがないのもある意味ミソ。そこは連れてきた「植物好き」の人の腕の見せ所ではないでしょうか。はたまた、何も語らず、植物から発せられる空気感を吸い込んでもらうのもひとつの手では?

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ここまで書いても記録は記録です。このブログよりも実物を見たほうが、さまざまな情報をいっぺんに得ることができるはず

開催は9月19日(月)まで

9月19日(月)までと開催期間は短いです!友人と、家族と、はたまた恋人と。植物を好きでも嫌いでも、感性さえあれば存分に楽しめるイベントです!

※アイキャッチ引用:そら植物園 | 9/14- 松屋銀座にて「プラントハンター西畠清順 世界の植物文様展」開催

  1. 触れてはいけません!僕も触りたいのを我慢したんです。それでもぼくはやっていない!! []

この記事を書いた人

mokutaro

植物好きが高じ鉢物業界に飛び込んだアラサー男子。群馬県に移住し、毎日、食べ(られ)ない嗜好性の強い植物とまみれています。 園芸を考えるブログ「ボタニカログ」を運営中。