丹沢湖を歩く。植物よりも気になったこと。もしかして水不足!?

友人と丹沢湖を歩きました。いくら山とはいえ、開けている場所なのでとにかく暑い。バーベキューなどで川遊びに来ている子供たちが非常に羨ましかったです。

さて、歩いていて思ったことがあります。それは、例年に比べて水が少ないこと。

僕は年に数回、丹沢湖周辺を歩くのですが今年はいつもと違う気がしました。まず、水位がどことなく低いのです。よ~く目を凝らして湖岸をみてみると…。

普段は気にならない「跡」が岩肌についていませんか?このときは友人と「あれって、いつもは見えない部分が見えてるってことかねぇ?」なんて話したりしていました。とくに気にもしなかったのですが、上流にいくにつれ、異変が顕著になっていきます。

僕「あれ?これって絶対変だよね?」
友人「川の水が引いて、底が見えてるんじゃない?」
僕「でも、ずっと雨降っていたのに、こんなに乾くもんなの?」
友人「さぁ…?」

僕が思うに、茶色い部分は土のようになっていて、普段は水に沈んでいる場所。灰色の部分は石や砂で、普段は露出している場所。けれど、茶色い部分もかなり見えてきてしまって、だいぶ水が引いているように思えます。

気になって、帰宅後に以前撮った写真を探してみます。すると、ありました。まずは2007年8月11日。

次に2008年8月14日。

2007年のときよりは若干少なめに感じますが、それでも「湖」だという風格があります。そして今年(2013年8月)。

完全に「川」です。どうしたんだ丹沢湖!何があったのでしょうか?

「神奈川県企業庁」の「かながわの水がめ」ホームページには、現在の丹沢湖の水位が確認できるページがあります。その情報によると、現在の貯水率は8月9日現在の情報で72パーセント。

なんだ、案外水量あるんだ。なんて安心しようと思ったら、丹沢湖の横にある「三保ダム」の貯水量を閲覧して、驚きました。

7月に入ってからのこの減りよう。赤い線が今年(2013年)の貯水量です。

僕らが目にするニュースでは「ゲリラ豪雨」だとか「経験のない大雨」だとかと騒がれていますし、実際に少しは雨が降っていたのだと思います。丹沢湖に訪れる前日までも、ずっと天気が悪かったですし。ところが、降雨量はそれほどでもなかったのですね。

同ホームページの「酒匂川水系月別降水量」のグラフでも、そのことが分かります。

8月はまだ始まったばかりですので、今後数値は上がってくると思いますが、7月ではたったの72mm。2003年から2012年の平均と比べると、わずか21パーセントしか降らなかったそうです。

さらに不思議なのは、5月以降平均値を超えた雨量を記録していないということ。僕は気象についてまったくの理解がないので、この現象の原因が分かりません。また、分からないから怖いです。誰か教えて。

と思っていたら、ニュースになっていました。

丹沢湖:少雨続きの周辺、水がめは大丈夫? 7月の降水量、2割 県「水供給は問題なし」 /神奈川

毎日新聞 2013年08月02日 地方版

貯水率が減り続けている丹沢湖では湖底が姿を見せる場所も=山北町玄倉で

横浜、川崎など県内主要都市に水を供給している丹沢湖(山北町)の周辺で、少雨が続いている。県企業庁三保ダム管理事務所の観測で、7月の月間降水量は72ミリ。平年(過去10年間の平均)の2割に過ぎず、1979年の観測開始以来、2001年の38・4ミリに次ぐ記録的な少雨となった。この影響で丹沢湖の貯水率も減り続けているが、同事務所は「神奈川以外の首都圏のような水不足になる心配はない」としている。【澤晴夫】

同事務所の門松正治・ダム運用部長によると、丹沢湖に流れ込む3河川(世附(よづく)川、河内(こうち)川、玄倉(くろくら)川)の上流3カ所と、ダムのある三保地区の雨量観測所の加重平均値を「三保ダム上流域」の降水量としてまとめている。

記録的な少雨について門松部長は、今年は梅雨の期間(5月29日〜7月6日)が短く平年の半分の雨量しかなかったことに加え、雷雨や台風もなかったことを要因に挙げている。

少雨の影響で、同湖の貯水率は7月31日現在で77%。同10日以降、減少傾向が続いており、同24日(81%)から1週間で4ポイントも減っている。玄倉、世附地区では湖底が姿を見せるなど、「この時期としては雨も貯水量も少ない」と門松部長は話している。

首都圏では、利根川水系のダムの貯水率が下がり水不足が懸念されている。しかし県内では31日現在、丹沢湖の77%のほか、同様に県内各都市の水がめとなっている相模湖(86%)▽津久井湖(73%)▽宮ケ瀬湖(88%)−−とまだ貯水量に余裕があり、問題はないという。

県企業庁は「今後少雨傾向が継続しても、秋口までの必要水量は確保されており、県内では水不足の心配はない」と発表している。

引用元:丹沢湖:少雨続きの周辺、水がめは大丈夫? 7月の降水量、2割 県「水供給は問題なし」 /神奈川- 毎日jp(毎日新聞)

とのこと。それならいいのですが…。

ただでさえこの季節は「農業用水」によって水量が減るとききます。さらに丹沢湖には釣り客も多く、この日は上流の渓流釣りでしか見かけませんでした。ホントに大丈夫?

河口湖と言い、丹沢湖と言い、なにかが変なような気がしてなりません。地震?火山活動?ここ数年で、気象も急激に変化しているのではないでしょうか?いつかじっくり調べたい…。

この記事を書いた人

mokutaro

植物好きが高じ鉢物業界に飛び込んだアラサー男子。群馬県に移住し、毎日、食べ(られ)ない嗜好性の強い植物とまみれています。 園芸を考えるブログ「ボタニカログ」を運営中。