ジャガイモの毒ってそんなに危険だったの…!?いま注目される「毒をもった植物」たち

つい先日のこと。小中学生時代に同級生だった友人らとバーベキューをしました。自慢ではないのですが、バーベキューに関しては全員がほぼ初心者(笑)。

どうやって火を起こすのか、どうやって炭を扱うのか、どうやって肉を焼くのか…。さまざまな困難が待ち受けていましたが、なんだかんだとクリアできました…(;’∀’)。スマホでなんでも調べられる時代です。検索すれば答えが出てくるって、良くも悪くも、人間の生き方を左右します…

ジャガイモから「植物×毒」をおもう

ジャガイモの毒って結構危険…!?

さて、そんなバーベキューで僕は「カレーを作りたい」と発案しました。意外にもすんなりと提案が通り、当日、初心者には難易度の高いカレーライスをつくったのです。

ジャガイモの皮を向いているとき、傍にいた友人から

「ジャガイモの皮をむいたら、ちゃんと芽を取り除いてよ!

そんなことをジャガイモ頭の彼から言われたとき、ふと、こんなニュースを思い出しました。

 日本で最も中毒患者数が多い植物といえば、圧倒的に「ジャガイモ」です。意外という方もいるのではないでしょうか。

ジャガイモは、「ソラニン」(solanine)、「チャコニン」(chaconine)という成分を合成して、嘔吐、腹痛、下痢、めまいを起こさせ、追い払おうと警戒します。特に収穫されたとき、つまり地表に出たとたん、ソラニンなどの合成をせっせと開始します。

(中略)

火を通せば安全とは限りません。「ソラニン」や「チャコニン」は、茹でたり多少焼いたりしただけでは分解されないのです。

たとえば、2006年には東京都の小学校で75名の児童と教員2名が食中毒を起こしました。校内で栽培したものを調理員が皮つきの「茹でジャガイモ」にしたところ、腹痛、吐き気、喉の痛みなどを訴えました。幸い、すべての児童が軽症で済みました。2009年には奈良県の小学校で、35名が中毒を起こしましたが、このケースでは炒めるなどして食べています。

これらの事例では重症にはなりませんでしたが、ジャガイモには、昏睡や幻覚症状を引き起こすほど強烈な神経毒性があるので、十分な注意が必要です。

では、ジャカイモの中毒を避けるには、どうしたらよいのでしょうか。ポイントは、ジャガイモを懐柔し、この有毒成分をできるだけ作らせないようにすることです。

(1)栽培しているとき、ジャガイモが土から顔を出していたら、土をしっかり被せる。

(2)芽の部分やミドリ色になっている皮は、周辺を含めしっかり取り除く。

(3)明らかに小さなイモは、決して食べないようにする。

(4)保管する場合は、太陽や電灯の光に当てないようにする。

引用元: 強い中毒を引き起こす「身近にある」野菜 (東洋経済オンライン) – Yahoo!ニュース

小学生の調理実習のとき、あるいは家族から、「ジャガイモの芽は毒だからね」と言われたように記憶しています。でも、よく考えると、この部分はどんな毒なのか、そして食べたらどうなるのかは習っていませんし、教えられてもいません。

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習ったのは、ピーラーについてるデッパリの部分や、包丁の角張った刃でくり抜くという作業…。少なくとも、この記事にあるような情報を知っていたら、もう少し丁寧にくり抜くのですが…(笑)。

植物の毒について集まる注目

出来上がったカレーを食べながら頭に浮かんだのは、近頃、「植物の毒」について注目が集まっているよなぁ~ということ。今年は、スイセンとニラを食べて食中毒になったニュースも大きく報道されました[*01]。

そういった事情もあるのか、アマゾンでも、こんな本が人気なワケで…。

僕も書店で上記の本を含め、いくつかの「植物×毒」の本を漁りましたが、意外な観葉植物や身近な植物にも毒をもっている種類があったりするのです…。そして、人間だけでなく、ペットにも有害であるといった場合も…。

それだけ、思わぬ植物の毒による「事故」が人知れず起こっている…ということかもしれません。

僕の「植物×毒」の経験

イソトマを手入れすると咳き込む謎

ちなみに僕は、イソトマの手入れをすると猛烈に咳き込みます…。園芸鉢花の図鑑には「毒がある」と書いてあっても「咳が出る」などの記述はありません。

photo credit: Isotoma axillaris via photopin (license)
photo credit: Isotoma axillaris via photopin (license)

長年、そんな症状を呈する人は僕だけではないのか…。いや、そういう人、僕のほかにもいるはず!と思っていたら、やっぱりいるみたいです(笑)。

さて、先日 兵庫県の小学生の子どもたちがイソトマの手入れをしていたところ
目が痛くなってしまったという記事が新聞に、そして、NHKのニュースにまで
出てしまいました・・・

以前からqu-haraもイソトマの手入れで咳き込むということを書きましたが
マスコミで取り上げられるとは・・・・です

(中略)

qu-haraが咳き込みを感じたのは
数年前から出始めた「イソトマ アバンギャルド」からでした。
このアバンギャルドは 性質も強く市場でも値段が少し高めでした。
でも姿が良く 大きく 花も沢山咲くので 植え込みに使っていたのですが
植え込む際 ポットを抜くところから せき込みがはじまります。
樹液が出てない状態でも こんな症状が出るのは
すごい花だなぁ~と思っていました。

引用元: イソトマ・・・出ちゃいましたね・・・ – 空庵適園芸生活

その他、こんな記述もありました。

蝶々が飛んでいるようで美しいこのイソトマですがアルカロイドを含んでいて、私は勤務先の園芸店でこのポット苗の花がら&下葉の掃除をしたりすると咳が出てとまらなくなったりします。白い汁にご用心。

引用元: イソトマ

園芸店に勤務時代、イソトマの下葉をむしりながら「これって、手入れすると咳が出るんですよね~、ゲホゲホ」と上長に話すと「んなことないわよ、杢太郎くんの気のせいだよ!しゃべってないで手を動かして!」と軽く流されたのは良い思い出です(笑)。

少しでも「毒」を知れば、リスクを減らせる

笑い話で済んではいるものの、もし毒性のある植物を、アレルギーを持つひとに渡したら…。もし、何故だか肌が荒れ出したら…。もし、子供が口にしていたら…。

そんな「もしも」のときを考えて、毒を持つ植物はどれか。そして、どのような反応が起こるのか。頭の片隅に置いておくだけでも、リスクは減らせるはずです。

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とはいっても、固執しすぎると反って植物が面白くなくなります。植物を購入・譲渡されたとき、チラッと確認してみるくらいでいいのかもしれませんね。

ジャガイモの歴史が面白そう!

そういえば、ジャガイモってヨーロッパの、いや世界中の飢餓を救ってきた食材であることを最近知りました。だいぶ「ジャガイモのイメージ」が覆されたのですが、近いうちにそのこともこのブログでまとめてみたいと思います。

  1. というか、毎年報道されています… []

この記事を書いた人

mokutaro

植物好きが高じ鉢物業界に飛び込んだアラサー男子。群馬県に移住し、毎日、食べ(られ)ない嗜好性の強い植物とまみれています。 園芸を考えるブログ「ボタニカログ」を運営中。