「サボテン・多肉植物ビッグバザール」などでも使える!僕なりの植物運搬術

2015年9月23日(水)には、五反田TOCで「サボテン・多肉植物ビッグバザール」が開催されます。恐らく、今回も参加者数は増えるだろうと思うので、はじめて参加する方のために、僕なりの「運搬術」を記録しておこうと思います。

僕のビッグバザールの歴史は、運搬の歴史といっても過言ではない(笑)
僕のビッグバザールの歴史は、運搬の歴史といっても過言ではない(笑)

ただし、あくまでも僕のやり方。この方法によって生じた損害や不利益には、一切責任を負いかねます。参考にする場合は、各自の判断と自己責任でお願いします。

また、大多数の参加者の方は、電車などの交通機関を利用して参加されると思います。よって、バッグを持っていること、ミニサイズ鉢の商品購入を前提に話を進めます。

僕が運搬セットを持ち歩く理由

僕は、ベンケイソウ科のアドロミスクス属が大好きです。しかし、この種類は葉が落ちてナンボ。落ちた葉から繁殖ができるから、生殖戦略上、落ちて当たり前。けれど、家に帰るころには一枚も葉がない!なんてことにはならないようにしたいもの[*01]です。

Adromischus fillicaulisの一種。この種類は葉が落ちやすい
Adromischus fillicaulisの一種。この種類は葉が落ちやすい

そこで、「多肉狩り」に行くときは大抵、「植物運搬セット」を持参します。大仰な名前ではありますが、なんてことはない、ただの日用品の寄せ集めです。

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「植物運搬セット」の中身

列挙すると、

  • 新聞紙
    1枚の新聞紙を4分割したもの。新聞を購読していない、あるいは切らしている場合は、コンビニのフリーペーパーで代用する。
  • セロハンテープ
  • はさみ
  • ティッシュペーパー
    写真では「水に流せる」ティッシュを使っていますが、植物に付着して面倒なことになるので、避けたほうが良い。また、なるべく多く持参すべし。
  • スプレー
    乾いた土だと、運搬時にバラつき、植物が傾いたりします。バラつきをなるべく抑えるためにも、土を湿らせるときに利用。無いときは、ペットボトルのミネラル水などで代用。
  • 名札
    名札のない植物を購入した際に使う。
  • ネームマーカー
    名札に植物の名前などを書くときに使う。
  • レジ袋
    あると何かにつけて便利。不要な土を持ち帰ることもできる。
  • 紙袋
    某屋上で植物を購入した際、手に入れたもの。何年も使っています。実にエコ。

といったところ。あっ、○○がない!といった場合にも、基本的にはコンビニで揃えることができます。

運搬セットの使用方法

では、実際に使い方を披露。

1.土を湿らせる

植物を購入したら、ヒトケのない場所へ移動[*02]し、運搬準備。まずは土を湿らせていきます。

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業者さんの中には、すでに土を湿らせている場合も。恐らく、車での運搬の際、振動で崩れないようにするための処置なのかも。同じ理論ですね。

2.新聞紙でくるむ

次に新聞紙などで鉢をくるみます(ビッグバザールの場合は、購入の際に新聞紙でくるんでくれる業者が多いです)。株が縦に長い場合は、なるべく包み込めるくらいの長さに調節。

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株の高さが15センチを超えるようならば、特に無理に囲わなくても可[*03]。

3.柔らかく丸めたティッシュを詰めていく

新聞紙でくるんだら、土が動かないように、また、株が不用意に新聞紙などに当たって葉が落ちないようにするために、新聞紙と株の間にティッシュを詰めます。

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これにより、緩衝材の役目を目的としています。が、あまりギュウギュウ詰めると、却って植物が「壊れる」原因に。コツはフワッとさせる程度で詰めること。

また、「水に流せるティッシュ」は、湿らせた土の水分を吸って溶け、緩衝材の役目が落ち、さらには土や植物にティッシュがこびりつくので、お勧めしません。

4.上部をテープで閉じる

あとは柔らかく丸めたティッシュを頂上部に乗せ、

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優しくテープで閉じます。

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5.運搬用の袋に入れる

最後に、適切な運搬袋に入れて、お持ち帰り。

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写真では1鉢のため倒れてしまう。この場合、丸めた新聞紙やペットボトルなどを入れ、倒れないように工夫すること。あるいは、業者の売り上げに貢献し、倒れない程度に鉢を入れること。

僕の愛用品は、小さくもなく、大きくもない、この紙袋。大きいと、運搬中に自分のヒザや他人にぶつかって、スリル満点。

大量に購入してしまった場合は、リュックサックに入れる+両腕にこの紙袋という形にしています[*04]。

なかなか重宝!鉢トレイ

また、購入点数が少ない場合は、鉢トレイ(穴トレイ)を使うのもおすすめ。鉢トレイとは、業者が使っているあのトレイです。

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ホームセンターでは何故かあまり販売されていません[*05]。が、花卉市場などでは、あのトレイごと取引される[*06]ため、町の生花店では処分できずに持て余している場合も[*07][*08]。仲良くなれば、譲ってくれたりします(笑)。

または、こういうネットショップで買うこともできます。

僕は、このトレイを縦2列・横3列の6穴に切って使っていました。上記の梱包したものをはめ込んで、そのままリュックへ投入。若干乱暴に振る舞っても、なかなか崩れることはないので重宝していました[*09]。

最後に

以上の方法で、僕はアドロミスクスの葉落ちを防いできました。およそ3割の葉は取れてしまったとしても、全損にはならず、良好な結果で持ち帰ることができたかな?と自負しています。

運搬セットも、百円ショップで買ったA4サイズのジップケースにすべてピッタリ入ります。

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この程度であれば、バッグに入れてもかさばりません。

いろんな方法があるはず。自分なりの方法で

ベテランさんにとっては、もっと良い、違うやり方があるかもしれません[*10]。また、繰り返しになりますが、これは僕のやり方です。各自、自分なりにカスタマイズしたり、変更してみると良いかもしれません。

そして重要なのは、運搬準備を施しても、乱暴に扱えば意味がありません。移動中は意識を植物に向けて、慎重に運びましょう。

最後に、3つほど注意を述べます。

  • 人混みをなるべく避けるべし
  • 電車に忘れることなかれ
  • 参考は自己責任で

では、「植物狩り」をお楽しみください。

  1. 葉がなくなればその分、生長もとまり、枯れてしまう原因にもなります []
  2. 意外と重要。五反田TOCだと、外の喫煙所の隅っこなどが良いかも。決して邪魔にならないように。絶対に飲食店などで作業はしないこと! []
  3. 株の高さがある場合は、後述するティッシュを詰めた後、フタをしない。 []
  4. 両腕に2袋、バッグに1袋ということで、僕は3袋持ち歩いています。1枚破れてしまっても、何とかなるし []
  5. 需要があると思うんのですが… []
  6. 枯れた植木の土や鉢、トレイや生花用バケツは、一定期間ストックする店が多い。繁忙期の後などに、市場などが回収に来る場合もある。ELF(エルフ)というバケツなどはその典型。また、廃棄処分する店もある。 []
  7. 一部の植物の生産者はさらに大量にストックしていたりします。某農家の裏庭に大量に積みあがっているのを見たことがある!あれは絶対に使っていないだろ(笑) []
  8. 町の花屋ではこのサイズはあまりないかもしれない。基本的にはこれよりももう少し大きなサイズの鉢を取り扱うため。ただ、多肉植物ブームでミニサイズの鉢を取り扱う店も多くなっているので、もしかしたらあるかも! []
  9. 今はあまり植物を買わないので、使っていません []
  10. その場合、ネット上などでどんどん公開しましょう。多肉植物ブームのはずが、運搬に関する分野はまだまだ発展していません []

この記事を書いた人

mokutaro

植物好きが高じ鉢物業界に飛び込んだアラサー男子。群馬県に移住し、毎日、食べ(られ)ない嗜好性の強い植物とまみれています。 園芸を考えるブログ「ボタニカログ」を運営中。